2014年5月29日木曜日

屋根の色

建築設計者は、現場に入ると色を決める作業が続きます。
外装材やペンキ、クロスや床材など、素材と共に色は重要な要素です。

最初の試練は、秋田のホテル、メインバーの赤い内壁の塗装の決定でした。
20歳代後半。
オーナーの承認を得てからも、最後の最後まで不安な日々が続きました・・・幸い成功しましたが、不安は竣工し施主に喜んでいただくまで続くものです。

色決めで、記憶に残るものは多いのですが、大きなものでは、霞が関ビルの外装。
当初、アルミの表面は電解二次着色という、電解処理がされていました。

この被膜が経年で痛み、塗装を掛けることになったのです。
色決めの過程として、外装の一部に数種類の試し塗りをし、いろいろな方々の承認を戴くという作業が、私達設計者の仕事でもありました。
当然、施主のお偉い方々、我が事務所のボス、そして霞が関ビルの主・郭先生等々・・・。

虎ノ門の高架橋の上から何回も何回も眺めて、大きな外壁の全体へ・・・・とイメージを広げる作業です。
納得しようとする努力でもあります。
屋根の塗装:スズカファイン株の「ココアブラウン」

わが家の屋根の色は、あ、これでいいや・・・などと簡単に決めました。
昨年、森林の分校ふざわの屋根の色が変わりました。
なかなか良い色です。
この色の事は、町役場で確認していました。
ですから、屋根の色に迷うこと無し。
空の青が写っていますが、実際はほとんど黒
わが家は関西ペイントのアクリルシリコン樹脂系ハイブリット塗料・・・色は「新ブラウン」ほとんど黒に見えます。

只見町の建物の屋根の色は、ダークブラウンで統一されると良いように思います。
個人の家といえども、町の景観を構成します。
少し強制しても良い、と私は考えます。

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