2011年2月28日月曜日

刃物を研ぐ



木工家はいろいろな刃物を使います。
いくら機械を駆使しても、細かい細工はやはりノミやカンナというような手工具が必要になります。

昔の職人は、あるいは今でも叩上げの職人は朝の仕事が刃物の研ぎから始まると聞きます。

私のような脱サラの木工家は研ぎが苦手。
という事で切れない刃物でついつい我慢して・・良い仕事が出来ないわけです。

それでも時には、しょうがなく、まとめて手入れをします。
ノミもカンナも刃は直線。
2つの平らな面を作らなくては切れる刃物にはなりません。
これが一苦労。

それでも、きちんと刃の整った道具を使うのは実に気持ちの良い物です。
私の写真のノミは新潟の平出さんから購入した物がほとんど。
だいぶ永いこと使っているのにちびたノミが無い。
これは職人としては恥ずべきことです・・・反省。
ちなみに、写真が私の全てのノミではありません。念のため。

2011年2月23日水曜日

庁舎建替え


只見町の「議会だより」No.122に公共施設等再配置調査特別委員会活動報告があります。
3棟の建物の将来計画に関するものですが、メインは只見町本庁舎の建替え、かと思います。

町民5千人程度の庁舎ですから規模は大きくは有りませんが、町にとっては重要な施設。

只見町の公共建築物(小学校、中学校等)は特定の建築家によって設計されてきました。
勿論、地元のことを良く知る建築家は重要。
でも私は、この機会にもっと広く多くの建築家に、只見町に関心を持って頂きたいと思っています・・・。

過疎、中山間地域、豪雪などに関心のある若き建築家の皆さま、庁舎に詳しい熟練建築家の皆さま・・・興味が有りましたら、只見町に問い合わせてみては如何でしょうか。
2011年度は設計者選定の年になるはずです。

窓を開ける



我が家は江戸時代の創建ですが、窓はカナダ製の木製サッシュ。
外壁性能はまるで低いと言うのに、サッシュはペアガラスというアンバランス。

設備の貧弱な工房の仕事は、木の埃が立ちこめ実に不健康。
冬の間はほとんど閉めっぱなし。

そうだ、天気も良いし、と、久々に外の空気を入れました。
ひんやりと。

快晴の天気が続いています。
長政さんが長靴で散歩、毘沙沢に現る。

2011年2月21日月曜日

南会津吹奏楽フェスティバル





昨年に続いき、2回目の「南会津吹奏楽フェスティバル」参加7団体、が3月6日(日)、お蔵入交流館で開催されます。

私達、この時期は練習への参加が困難。
それでも練習無しでの本番は無い。

リュックに楽器を詰め込み下山(19日・この朝林道にブルが入りました)。
幸い快晴。1時間ほどのトレッキング(途中クマタカ発見)で車庫の有る集落にたどり着きます(車庫の前の雪は事前に登市さんにお願いしてブルで押してもらいます)。

この時期になると、舗装路面の雪はほぼ消え、田島へ向うドライブは快適、わざわざ旅行になんか行かなくても・・・の気分。

町で用事を済ませ、図書館で時間を調整し、17時から練習。
メンバーは会津若松、福島市からの参加もあり、合同練習は18時半くらいから・・終了は21時。

我々、この日は毘沙沢へは戻れません。

2011年2月16日水曜日

抜けるような青






毘沙沢は、この季節が一番美しいのでは・・・と思えるような一日。
空はあくまで青く、雪は眩いばかりに輝いて。

春の気配の感じられる風に誘われて、長靴を履きカンジキを付けサクサクと。
家の前の3mの雪の山を登り・・・・林道の終点に廃棄されたバスも今は可愛いいお饅頭。
全てがまろやかな曲線に修正されている。

2011年2月15日火曜日

白山神社のこと






いよいよ最後の時を迎えています。

毘沙沢の守り神は、4年前に大田の二荒山神社に引越ししています。
戦国時代の昔から人々を守ってきた社は、その後も存在感を示していました。
でも、今年の雪でいよいよ大きく壊れています。

世の中の変化だから、ま、しかたがない。
数年前までは大雪でも村人が雪下ろしをしていたというのに。
これが今の世の田舎の現実だから・・・・。

写真は4年前の神様の引越しの神事の風景、そしてそのときの記録文。

2011年2月14日月曜日




数日続いた雪が昨晩晴れ上がり、今朝はぐんと冷え込みました。
消雪池も供給水が少ない為に凍りが張ります。

雪を飛ばし、深く掘りすぎると土が出ることがあります。
子供の頃、東京では雪が降ってもすぐにドロドロ。
土の見えない雪原に憧れたのを思い出します。

雪国では半年近く土を見ない、と言うことは当たり前だったと想像できます。
その分、春の土の匂いは何にも変えがたい喜びだったのでしょう。

雪国に住むと、そんな昔の人達の土への思いが少し判るような気がします。

「只見の雪のまつり」残念ながら今年は参加できませんでした。
その間、工房では2人で製作に励んでいます。
写真は展示会に向けて、この間の富美恵の仕事です。

2011年2月9日水曜日

「かねまん」のオヤジ



南会津町南郷に「かねまん茶屋」がある。「かねまん」は歴史のある屋号。
先代は大きく商売をしていたと聞く。
オヤジはもともと隣が実家。婿に入ったという事だから幼馴染の女房ということになる。

だいぶ前になるが、最初は木工家の柴田さんから噂を伺って尋ねたと記憶している。
柴田さんの木製作品を大切にしている、ということは並みの田舎のオヤジではない。

私達の事を、偏屈な都会者と面白がり?時に突然毘沙沢に現れ「まだ生きてるか」と心配もしてくれる。実はオヤジ自身が偏屈、そして私達の山中の暮らしに憧れを持っているのだと私は密かに思うが・・・そんなことは口に出さない会津人。

普段は山を歩き、キノコ・山菜を取り、加工もしているが本業はご夫妻で食堂を営業している。

このオヤジが時々、はにかんだ顔で唐突に「出来た」と言って手渡すのが「山荷集」という句集。
今回で4冊目になる。
日々感じることを句にし、解説を付けている。
山のこと虫のこと、花鳥と、ほとんどが会津の自然を歌っている。

2011年2月6日日曜日

下山




5日、吹奏楽の練習のため下山。
途中の別荘の屋根には布団綿のような塊が覆いかぶさっています。
これ以上載ったら家が危ないのではないか?と心配になります。

4日に林道にブルが入りました。是非こうした機会に別荘の点検に向われては如何でしょうか。
もっとも、ストーブを焚いたぐらいでは簡単には落ちないかもしれません。
これ以上降り積もるようでしたら、布沢の区長にでも相談する手も・・・・。

田島への途中、針生の台鞍山スキー場近く、只見在住の石津さんご夫妻が営業するコーヒー館「アイルビー」があります。
立ち寄りました。
この建物は芳賀沼製作が最初に手がけたログハウスだと聞いています。
以前、針生の岡村さんご夫妻がレストランを営業していたときに一度お邪魔して以来です。
時間が経ってとても良い雰囲気を作っています。
ケーキセットなど頂きました。
最近食事のメニューも加わったようです。営業は週末、木・金・土曜日。

2011年2月4日金曜日

木との駆け引き




2月にはいって、今年2つ目の箱物に取り組んでいます。

私の所有している材は主にミズナラ、丸太から45㎜、60m厚に製材している為、製作過程でいろいろな寸法の材に切り出す作業が最初の大切な仕事になります。

厚さ45㎜の原板から28mの板を取り出すのに帯ノコで切り裂くか、鉋で削るか迷います。
薄板も欲しいので帯ノコで挽いてみました。大きく反りました。
想像以上の変形。これは木を見る力が足りなかった、ということです。

木は生き物、駆け引きを間違えると思い通りの寸法になってくれません。
こうした駆け引きが木工の難しさであり楽しみでもあります。

物を作るためにはいろいろな断面寸法の材が必要となります。
今日はそうした事に一日取り組んでいました。新しい仕上げ面を見るのは結構楽しい作業です。

2011年2月3日木曜日

回り道





2日続きの晴天。
家の周りを歩きましたので、とりあえず雪景色のお裾分け。

うさぎが、回り道していました。やはり彼女も崖を飛ぶのは怖いのか?