2009年3月23日月曜日

茅葺屋根



我が家の屋根は茅葺の上にカラー鉄板を乗せている。

布沢には2年前までは1件の茅葺の民家が残っていたが、この家もついに鉄板になっている。
茅が手に入りにくくなった。ゆえに修理が出来ないとの理由であったが、さらに昔のように屋根の雪下ろしの手が無いのだ。
鉄板にすると、一応雪は滑り落ちてくれるから助かる。

外からは鉄板でも室内は写真のように茅のまま。会津地方には真竹、孟宗というような太い竹が無い。故に、縦横の屋根下地構造材はすべて木ということになる。だから古民家を解体しても煤竹は手に入らない。

茅は、腐れを防ぐために、内部で火を焚き、煙で燻すことで長持ちさせることが出来る。貧乏人は薪の確保に余裕が無いので、いつもしめった木を燃やしていたので一段と煙が立ち込め、屋根が長持ちしたとある人から聞いた。

会津の屋根職人は優秀で、冬期間は関東に出稼ぎに出た。私の子供の頃は関東平野も沢山の農家が茅葺だったがあれらは会津の屋根職人が葺いたのだ。その後鉄板葺きもこちらの職人が出稼ぎしたようだ。こうした出稼ぎ仕事は冬の楽しみだったようで、今でも懐かしく話される。

こうした鉄板の民家も毎年少しずつ少なくなっている。

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